こんにちは。FXトレーダーの「なな」です。
本記事ではFXを始めた方々が裁量トレードで生き残っていくために、最初に身に付けるべき技術について解説していきます。
しかしわたしは現在、裁量トレードを卒業し、FX自動売買EAによるゆとりのある生活を送っています。無料EAを手に入れたい方はこちらの記事もご覧ください。
FXで身に付けるべき技術はチャート分析
FXを始めるとまずは基礎知識を学びます。
レバレッジや、スワップポイント、スプレッドなど、FX用語から注文の仕方に至るまで、興味を持ってありとあらゆる知識を身に付けようと勉強します。
FXを取引するための知識が身につくと、多くの人はテクニカルやファンダメンタルズを学ぼうとし、YouTubeや本などで得た知見を持って、相場に挑んでいきます。
そしてほとんどの人が資金を失っていきます。
それはなぜでしょうか?
それはFXの基本を知らずに相場に挑むから簡単に負けるんだよ
じゃーFXの基本って何?
それは相場の値動きを読むチャート分析です。この基本を知らないで相場に挑むので簡単に負けてしまいます。FXでは値動きの本質を知らずに勝つことはできません。しかし多くの人はこの基礎固めができずに次々と新しい手法に手を出し、結果相場から消えてしまいます。
FXは技術
ななはFXは100%技術だと思っています。
チャート分析の技術は基本を学べば誰でも使えるようになりますし、それによって多くの利益も得られます。しかし基礎を身に付けるにはそれなりの時間が必要になりますが、多くの人がこの時間を我慢できずに技術を持たないまま相場に挑んでしまいます。
FXも同じで、一朝一夕にできるようにはなりません。トレード技術を身に付けるまでには時間がかかります。しかし技術さえ身に付けてしまえば資産は急速に増えていきます。
ですから、FXの技術は段階的に学んでいく必要があります。
この順番で学んでいくのが基本だよ
- FXの基本知識
- チャート分析 ← ここを飛ばしてしまうので勝てない
- テクニカル
- ファンダメンタルズ
FXも一般の技術職と同じで、技術を身に付けるのに時間がかかります。しかし技術を身に付けさえすれば自然と資産は増えていきます。資産が増えないうちは、トレード技術を身に付けていない証拠です。
ビットコインの暴騰により、少額で勝ったビットコインの評価額が1億円を超えた人が出たことで「億り人」という言葉が流行りました。それから億トレーダーを名乗る人たちがたくさん現れていますが、わたしは億トレーダーの定義がよくわかりません。
- 1億持っていれば億トレーダー?(資金8千万 → 1億でも億トレーダー?)
- 年間1億稼ぐ人が億トレーダー?
- もともと1億持ってるトレーダーも億トレーダー?
わたしは運の要素で億トレーダーになった人達よりも、月々3万でも5万でもコンスタントに勝てる技術を身に付けることができるかが重要だと思っています。億トレーダー=プロトレーダーではないのです。
勝っているトレーダーは何をしているのか?
お金を稼いでいるトレーダーは「値動き」に注目しています。それはなぜかと言うと、すべての分析の基礎になるのが「値動き」だからです。
FXの初心者や勝てていない人は何か良いテクニカル指標を見つければ勝てるだろうと思っています。移動平均線、ボリンジャーバンドや一目均衡表などテクニカル指標を試しても思うように勝てないのは、テクニカル指標が良くてもそれを使う技術が身についていないからです。
FXにおいて、すべての分析の基礎となるのが「値動き」です。ですので、まずはチャートの基本となる「値動き」を理解し、そのうえで必要であれば移動平均線などのテクニカル指標を使うことをおすすめします。わたしの知りうる限りの勝っているトレーダーは、この「値動き」に注目しているため、ほとんどの人がテクニカル指標を使っていません。
使っていたとしても、移動平均線をせいぜい1,2本程度です。
なぜなら勝っているトレーダーは、「値動き」に注目することが一番大事であることを理解していますし、そのためチャートを見えずらくするテクニカル指標の表示を嫌うからです。
まだ勝てていないトレーダーの方でチャートにたくさんのテクニカル指標を出している人は、一旦まっさらなろうそく足チャートに戻して、まずは「値動き」に注目してみてください。
値動きへの注目の仕方
それでは、すべての分析の基礎になる「値動き」の見方について解説していきます。
下図のローソク足は四本値と呼ばれ、陽線、陰線それぞれ4つのデータから成り立っています。
ろうそく足からわかるデータは、始値・高値・安値・終値の4つだよ
高値:1本のローソク足が作られる期間中最も高かった値段
安値:1本のローソク足が作られる期間中最も安かった値段
終値:1本のローソク足が作られる終了時の値段
初値より終値が高い場合は「陽線」となるためそのローソク足1本の時間の中では価格を上げており、逆に初値より終値が低い場合は「陰線」となりますのでそのローソク足1本の時間の中では価格を下げたことになります。
そんなことは知ってるよ~
じゃー四本値で重視するのは何かわかる?
う~ん、終値!
ローソク足、四本値で重視するのは?
ロソク足は四本値を理解することにより、その1本の時間軸の中でどのような「値動き」をしたかを示してくれます。では、トレード戦略を考えていくうえで四本値の「値動き」のどこを重視すればよいのでしょうか?
それは、高値と安値を重視します
わたしはチャート分析をするとき初値と終値は全く気にしていません。つまり、そのローソク足が陽線で終わろうと陰線で終わろうと相場の流れをつかんでいく上ではあまり重要視していません。その理由は「値動き」に対する考え方としてダウ理論に関連しますが、相場の流れや「値動き」を考えトレード戦略を立てるには高値と安値に意味があると考えます。
ダウ理論についてはこちらの記事もどうぞ。
高値・安値を更新するか?に注目する
下図のユーロドル日足を例にします。
AとBの部分はともに、陽線の後に陰線が表れています。Aの陰線は前日の陽線の高値を超えてから下げているため、結果相場は下げずに上昇の流れは継続しています。しかしBの陰線は前日の陽線の高値を超えられずに下げているため、結果相場は下降の流れとなっていきました。
AとBは同じように見えるけど、結果は全く違うってことです!
Aは前日の陽線を高値更新をした。Bは前日の陽線を高値更新できなかった。
大事なのは、高値を更新したという「値動き」の事実。高値を更新しなかったという「値動き」の事実。これが陽線陰線を確定させる始値と終値よりも、今後の値動きを考えていくうえで重要となっていきます。
まだ勝てていないトレーダーは全体的な相場の流れを見て、トレンドが出ているのか?レンジなのか?と判断はしていますが、ローソク足1本1本の「値動き」に注目することは意外とできていないものです。これはどの時間足でも同じ考えですが、まずは日足レベルでの前日、前々日ローソク足の高値安値の「値動き」に注目して、当日の流れを考える習慣をつけてみてください。
ローソク足2本の組み合わせパターンで見る
ローソク足が陽線なのか?陰線なのか?よりも、高値安値に注目することが「値動き」の基本となることを説明いたしました。ロング(買い)でポジションを持っている人は陽線が、ショート(売り)でポジションを持ってる人は陰線が出ればうれしいと思います。
しかし今後の展開を考えていくうえでは、1本のローソク足が陽線で終わった、陰線で終わったという結果よりも、高値安値に注目することがわたしは大事だと思っています。
なのでわたしがローソク足を見るときは、陽線か陰線かは重要視していません
それが「値動き」で見るってことなんだね
うん、じゃあ下図のローソク足4パターンで「値動き」の説明をしていくね
ローソク足2本で見る、組み合わせパターンはA~Dの4パターンでしかありません。
何度もいいますが、これらのローソク足が陽線か陰線かは関係ありません。大事なのは前のローソク足の高値安値と次のローソク足の高値安値の関係が今後の「値動き」を考えていくうえで重要となっていきます。それではA~Dを日足を例えとして見ていきます。
Aは前日のローソク足に対して高値安値を切り上げているので、上昇の動きを示しています。
Bは前日のローソク足に対して高値も安値も更新しているため上昇の動きも下降の動きも示していますので、今後どちらに動くのかは次のローソク足がどちらかに抜けなければわからない状態です。つまりBは2本目のローソク足の中でレンジとなっています。
Cは前日のローソク足に対して高値を切り下げ、安値を更新していますので、下降の動きを示しています。
Dは前日のローソク足に対して安値も高値も更新していませんので、次のローソク足以降で1本目のローソク足の高値か安値を更新しないと動きがでてきません。つまりDは1本目のローソク足の中でレンジとなっています。まとめますと、
- Aは高値だけ更新しているので上昇の可能性が高い
- Bは上下に「値動き」が拡大しただけなので方向がわからない
- Cは安値だけ更新しているので下降の可能性が高い
- Dは前日の高値安値の中での「値動き」なので方向がわからない
ここまででお気づきの方もいると思いますが、Aが上昇トレンド、Bが下降トレンドの第一歩となり今後ダウ理論を理解していくうえでの基本的な「値動き」の考え方になります。そしてCとDはレンジという考え方になります。
相場には上昇トレンド、下降トレンド、レンジの3つの相場しかありませんが、この「値動き」を分析することによりすべての相場の説明がつきます。これが理解できたら、あとは自分が使用しているメイン時間足の中で、相場の流れの中の高値安値に注目ができるようになりトレード戦略が立てやすくなりますし、ファンダメンタルズ要素に惑わされずに「値動き」の事実に従ったトレードができます。
多くの人がいろいろなテクニカル指標を使っても思うような結果がでないのは、ローソク足に注目した「値動き」の事実に従わずにテクニカル指標のシグナルに頼ってしまうことが多いためです。テクニカル指標も当然使い方によっては有効だとは思いますが、後付けのロジックの考え方が多いのも事実ですので、相場の事実である「値動き」に従ったトレード戦略が大事だとわたしは考えます。
相場の流れの高値安値を見つける
ここまでは2本のローソク足に注目して説明してきましたが、ここからは全体的な相場の中で重要な高値安値を見つけていきましょう。
高値安値を見つけてみよう!
ユーロドルの日足を例にします。
高値をアルファベット、安値を数字でわかりやすく表現していきます。スタートの高値をA、安値を①としてその後の流れの節目となる高値安値を見つけていきます。
このユーロドルの日足チャートはAの高値、①の安値をスタートとして考えると徐々に上昇していることがわかりますので、上昇トレンドと見て取れます。
この上昇していく中で、高値と安値はいくつあると思う?
うーん、全部!
ちゃんと考えろ!
まずは高値の定義として、ローソク足が並ぶ中で高値として考えていいのは前後のローソク足の高値より高いものです。安値の定義も同様にローソク足が並ぶ中で安値として考えていいのは前後のローソク足の安値より低いものです。
現実の相場の中では上昇トレンドであっても、下降トレンドであってもすべてのローソク足が前の足を高値更新、もしくは安値更新をしていくわけではないので、節目となる高値安値を見つけることで今後の「値動き」を考えていく必要があります。
この考えを繰り返すことで、テクニカル指標に頼らない、チャートを分析をする技術につながっていきます。それでは先ほどのユーロドル日足チャートの高値安値の答えになります。
このチャートの中では高値はA~E、安値は①~⑤になります。
それでは解説していくね
A高値、①安値を付けたあとは、徐々に上昇していきBローソク足の次のローソク足は高値を切り下げたため、この時点でBの高値が確定します。Bの次のローソク足はBの安値を切り下げており、さらに翌日は②の安値を切り上げていますので、この時点で②の安値が確定します。
続いてCのローソク足までは高値を更新していき、Cの翌日のローソク足は前日の高値を切り下げたためCの高値が確定します。しかしダウ理論を理解している人はお気づきだとは思いますが、Cの前の直近高値であるBの高値をCは超えていないため、C高値を付けた時点では上昇傾向にはあるものの、B高値と②安値のレンジ内にとどまっているにすぎません。
そしてCの翌日のローソク足はCのローソク足の中での動きなので、(ローソク足2本の組み合わせパターンD)さらに翌日のローソク足で安値を切り下げ、D高値を付けたローソク足が安値を切り上げたことで安値③が確定します。
D高値を付けた後は安値切り下げが続き、④のローソク足の翌日に安値を切り上げたことで④の安値が確定します。
その後は高値切り上げが続き、Eのローソク足を翌日のローソク足が高値を切り下げたことでE高値が確定します。また⑤のローソク足の翌日に安値を切り上げたことで⑤安値が確定します。
なので、現状の直近高値Eを付けた直近安値は④ということになりますので、ダウ理論を理解している人でいいますと直近高値Eをさらに高値更新し、新たな直近安値が出現するまでは、直近安値④を切り下げない限り上昇トレンドが続いているということになります。
このようにローソク足の「値動き」を読み解いていく中で、上昇トレンド中だということが理解できるとともに、相場の転換点や押し目、損切りする位置なども見えてきます。
このチャートでロング(買い)エントリーする場合は、直近安値④の下に損切りを置くことになります。
・安値は前後のローソク足より安いものが安値になる
このようにローソク足1本1本の高値安値に注目することで、根拠のある場当たり的でないトレードをすることができます。テクニカル指標を使う前にローソク足の「値動き」を分析する技術を身に付けてください。そうすることで今まで見えなかった相場の節目が見え、あなたのトレード精度は格段に成長していくと思います。先ほどのチャートを例に、繰り返し練習をしてみてください。
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